10月31日(月曜日)、令和4年度第2回中学校武道授業(空手道)指導法研究事業(主催=日本武道館・全日本空手道連盟・日本武道協議会、後援=スポーツ庁)が、大阪府摂津市の大阪府立摂津支援学校(藤井雅乗校長)にて、研究者9名、研究協力者4名が参加して開催されました。
本事業は平成27年度より中学校などでの空手道授業や運動会や体育祭における空手道演武を視察する形式で行われており、一昨年・昨年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から研究協議のみ、あるいはオンライン形式での実施となりましたが、本年度は5月の日本武道館での開催(研究協議のみの形式で実施)に続いて2回目、また3年振りの授業視察での開催となりました。
当日は、開講式に続き研究協議(1)「特別支援学校における空手道授業指導法について」をテーマとして、摂津支援学校の空手道体験授業を視察しました。授業の冒頭には、研究協力者(体験授業演武者)として参加した全日本ナショナル強化選手の岩本衣美里選手(株式会社クリーンコーポレーション)が、形のアーナンを演武。 授業に参加した中学部の生徒たちは迫力のある形を間近で見て、驚きの様子がうかがえました。また、空手道体験授業の時間には、大阪府空手道連盟より視察員が訪れました。
午後からの研究協議(2)では、「特別支援学校における空手道授業の実践事例について」をテーマとして、摂津支援学校での空手道授業の実践事例が報告され、また研究協力者の浅井一人氏(東京都立白鷗高等学校附属中学校特別支援教室専門員)と太田熊野氏(富山県立富山総合支援学校教諭)による実践報告が行われました。
研究協議(3)の「特別支援学校での空手道授業における課題と今後の取り組み」では、研究者、研究協力者が「軽度と重度の知的障がいの生徒がいた場合の授業内容について」をテーマにグループディスカッションを行いました。
最後の研究協議(4)では、「各研究者からの報告事項について」をテーマとして協議が行われました。
現在空手道を実施している中学校は全国で約500校。授業種目としての空手道には、「男女共修、一般体育授業の服装でよい(特別な用具がなくてもできる・低予算)、安全性が高い、接触機会が少ない」など多数利点があり、実施校は着実に増加しております。全日本空手道連盟では、今後の達成目標として、空手道授業実施校を900校(中学校600校、特別支援学校300校)の達成を目指しています。
研究者・研究協力者・主催者の皆さん
形の演武を行った岩本衣美里選手
参加した生徒全員で上段受けの練習
授業の視察を行った大阪府空手道連盟の皆さん
空手道授業の実践報告を行った大阪府立摂津支援学校の藤井雅乗校長