全日本空手道連盟は2024年2月24日、第2回全日本空手道団体形選手権大会(決勝)を開催しました。
■シャンデリアと競技場
「全日本空手道団体形選手権大会」は2回目を迎え、東京アメリカンクラブ(東京都港区麻布台)での決勝戦に男女各2チームが勝ち進みました。
空手の種目の中でも、1チーム3名編成で競う「団体形」は観客にも人気が高く、2022年の第1回大会からユニークな会場・プロによる演出を取り入れ「見せ方改革」に挑戦してきました。
第2回大会は、既存のファンに加え、日本文化に関心が高いであろう都内在住外国人を主なターゲットとし「スポーツと日本文化の融合」を軸に会場を選定。アジア随一の国際社交クラブが舞台となりました。普段は結婚式等に使われるバンケットルームにステージを設営し、その左右に配置された円卓がディナー付の観客席です。
179席の観戦チケットが完売し、東京アメリカンクラブ会員や香港からも来場者が訪れるなど、観客席も国際色豊かな雰囲気となりました。
■選手権にいかにエンタメ性を盛り込むか
大会は3部構成とし、第1部は実演をまじえた競技ルールの解説。第2部が男女決勝戦、第3部では東京2020オリンピック金メダリスト・喜友名諒氏がゲスト演武を披露し、その傍ら観客にはディナーをご提供しました。
あくまで選手権大会であり、安全・公平かつ最大限のパフォーマンスが発揮できる競技環境を選手のために整えたい。他方、空手を観たことのないお客様にも楽しんでいただけるようエンターテインメント性を盛り込みたい。
企画段階では競技性とエンタメ性の調和にもっとも腐心し、競技チームと演出チームが協議を重ねました。とくに決勝戦の最中は形に注目していただけるよう、飲食提供のタイミングと、座席レイアウトや場内放送の一言まで慎重に計画しました。
■競技結果 群馬県が男子2連覇
男子の部は、前回王者の群馬県(関東地区)が46.3点をマークし、44.3点を獲得した駒澤大学(学生連盟)に2ポイント差をつけて優勝。
女子の部は駒澤大学(学生連盟)が国士舘大学(学生連盟)の対決となり、44.8点の同点から内容差で駒澤大学が勝利するという僅差の勝負でした。
[競技ルール]
赤と青それぞれのチームが5分以内で形と分解を演武。7名の審判員が10点満点で評価し、最低点と最高点を除いた5名の合計点がそのチームの得点となる。同点の場合は、5名のうちもっとも低い点数を見比べ、点数が高い方のチームが勝者となる。
■手ごたえと課題
選手・監督、観客、審判員からの反応は概ね好評で、体育館や武道館で開催される大会とは違った国際的な空間、あるいは競技場と観客席の近さから生まれる緊張感を評価する声が多く届いています。
一方で、観客から「評価の基準がわかりづらい」という声が挙がりました。これは第1回大会でも課題だった点で、空手のプレゼンテーションを模索する「道」は続きます。
【競技結果】全日本空手道連盟ホームページ
【競技映像】 (JKFチャンネルより)
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